小説家食堂

小説、エッセイに登場するあの料理を食べる

レッドアイ(吉行淳之介『小道具たちの風景』)

“ところで、私のことになるが、悪い酒からスタートして、長く生きているうちに、あちこちが故障して、いまではビールとトマトジュースのカクテルを飲んでいる有様だ。”(吉行淳之介『やややのはなし』の「小道具たちの風景」より)

レッドアイ(吉行淳之介『小道具たちの風景』

“レッドアイ→酒飲みの反感をそそるための小道具→喧嘩→快感。”となるので、喧嘩に自信があって、それを趣味にしている方であればゴールデン街でどうぞ、とのこと。今はそんなことはないと思います。

 

第三の新人と呼ばれ、『驟雨』で第31回芥川賞を受賞した吉行淳之介(1924-1994)のエッセイから。
妹は女優の吉行和子、母は朝の連続テレビ小説『あぐり』のヒロインにもなった吉行あぐり、父はダダイスト詩人だった吉行エイスケという多才な一家です。エイスケは狂言師・野村萬斎が演じて話題になりました。

淳之介さんは、妹の和子さんもそうですが、対談やエッセイの名手で時代を軽妙に切り取った小品を文庫で楽しむことができます。『やややのはなし』もそのひとつで、吉行さんの麻雀仲間、色川さんのエッセイで紹介した梅むらの豆かんも登場します。

 

www.shosetsuka-shokudo.club

 

レッドアイはアメリカで二日酔いのときの飲み物として最近流行していると紹介。但し、“新宿ゴールデン街のように、荒っぽい酒のみの集まっているところで飲まないように”とも記している。
カクテルとしてすっかり市民権を得ている今では想像できない話ですが、当時は色味(サーモンピンク)のせいか、酒飲みの反感を買う飲み物だったようです。

 

RECIPE
冷えたビール・・・・・・・飲みたい量
冷えたトマトジュース・・・ビールと同量

 

HOW TO COOK
トマトジュースをグラスに注ぎ、同量のビールを注いで軽くかき混ぜる。

 

POINT
お好みでレモン汁を垂らすとスッキリした味わいに。

 

P+D BOOKS やややのはなし

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